とらさぶろぐ

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ポケモンで遊んでいたあの頃は100万円の自転車があるなんて夢にも思っていなかった

Pokemonicycles

いやー流行ってますね、ポケモンGO。

今や社会現象にまでなっているポケモンGOですが、このブームを支えている人たちには子供世代だけでなく、初代のポケモンを遊んでいたかつてのポケモントレーナー達もいることでしょう。 きっと彼らにはそれぞれにポケモンとともに歩んだ思い出や記憶があることでしょうし、そういった懐かしさが彼らを再びポケモンの世界に招いているのだと思います。

もちろん私もポケモンには思い出や記憶に残っていることがあります。 その中でも最も印象深いのは最強のポケモンでも数々の裏技でもなく、「100万円の自転車」です。

100万円の自転車なんて実在するの?

100万円の自転車、それは初代ポケモンのハナダシティに売っている移動速度を2倍にするアイテムです。 主人公の所持金の最高額は99万9999円なので、この自転車は逆立ちしたって買えませんが、のちのち手に入れる自転車の引換券と交換することで自転車を手に入れることができます。

この自転車の価格設定はメタなことを言ってしまえば主人公が通常では絶対に買えないようにするための対策なんですけど、そうとは知っていても100万円の自転車なんておかしいとツッコミを入れていた人も少なくはないでしょう。

そんな感じでシステムの都合上生まれたと思っていた100万円の自転車ですが、なんとそんな自転車は実在します。 私もまた、時が経ち視野が広がっていく中で100万円の自転車が実在することを知りました。

100万円の自転車ってどんなの?

100万円の自転車、それも特殊な形状をしているとかロケットブースターを搭載しているとかではなく、人が漕ぐことで進む極々普通の自転車で100万円もするものってどんな自転車なのでしょうか。

答えを言ってしまうと、100万円の自転車とは100万円分のパーツが集まってできた自転車のことです。 そしてそんな自転車の大半が競技用、その中でも特に高性能な競技用自転車です。

なので、正確には100万円の値札がついた自転車が店に飾られているのではなく、フレームやホイールなどの自転車を形作っている部分はもちろん、ハンドルやブレーキ、サドル、ペダル、変速機構、ワイヤーに至るまで1からパーツを選んだ結果、総額が100万円になったという自転車が100万円の自転車なわけですね。

それでは1つ、100万円の自転車がどんなものなのかをシミュレーションしてみましょう。

フレームは自転車ロードレースの最高峰「ツール・ド・フランス」の優勝チーム「チーム・スカイ」が狩っていたマシンのフレームである「PINARELLO DOGMA(ピナレロ ドグマ) F8」

ホイールは定番の「Campagnolo BORA(カンパニョーロ ボーラ)」

これにCampagnoloのコンポーネントのセットを付けて・・・

さらにハンドルやペダル、サドルなどなどを組み合わせれば・・・

これらを組み合わせれば余裕で100万円を超える自転車ができあがります。恐ろしい恐ろしい。

そんなわけで、競技用自転車の世界では100万円の自転車ってありふれた存在なのかもしれません。

100万円の自転車を持っている人って?

100万円の自転車は前述のとおり競技用、ならば100万円の自転車を持っている人とは自転車競技をしている人だと自然に導かれます。

ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャの三大ツールに代表される自転車競技ですが、自転車競技と一言に言っても種類は多岐にわたり、ロードレースやトラックレースを始め、マウンテンバイク、シクロクロス、トライアスロンなどと様々です。 また、着順を競うようなレースではありませんが、制限時間内に長距離を走破するブルベという競技もあります。

こういった競技に取り組む人たちは全員が全員プロのレーサーというわけではなく、普段はカタギの仕事をしている実業団の競技者や、特にチームには所属していないホビーレーサーなどもいます。 ですがどんな形であれ、自転車競技に臨む人たちの中には100万円の自転車を持っている人が少なからずいるものでしょう。

さすがに、100万円の自転車を100万円ポンと出して買うって人はそんなにいないでしょうが、前述のとおり100万円の自転車とは100万円分のパーツが組み合わさってできた自転車なので、最初はお値段そこそこの自転車を買ったものの、パーツの修理交換やさらなるスペックアップを図って強化し続けた結果、いつの間にか100万円の自転車になっていたというのはよくある話です。

普通の人に100万円の自転車は必要?

さて、ここまでで100万円の自転車について述べてきましたが、こんな自転車は自転車競技をやるかポケモンマスターを目指して旅をするのでなければ必要ありません。

100万円の自転車といっても所詮自転車には変わりません。 道路交通法を順守すれば、街に買い物するぐらいの用途にも使えてしまいます。

でも、そういった用途に100万円の自転車は当然向いていません。 まず、100万円の自転車=競技用自転車は普通の自転車についているようなスタンドが取り付けられず自立できないので駐輪スペースに困ります。 また、駐輪できたとしても軽いので盗まれやすいです。自転車泥棒も片手でひょいと持ち運べる100万円相当のお宝が街に転がっていたら、真っ先に狙ってくるでしょう。 そして、競技用自転車は普通の自転車よりも圧倒的にスピードが出るので、混雑する街で乗り回すには危ないです。 それでも、伊達や酔狂で乗っている人が一定数いるのも事実ですが。

ということで、100万円の自転車は日常的に使うには不便な点が多いので、自転車競技をするつもりがないのなら無用の長物です。 ですけど、もし100万円の自転車に乗れる機会があったら躊躇わずに乗ってみるといいです。 きっと自転車に対する見方もガラッと変わると思いますよ。