なんと!?2016年のこの時期にファミリーコンピューター(以下、ファミコン)のゲームが発売されるようです。
その名も「キラキラスターナイトDX」
キラキラスターナイトDXの登場にファミコンに詳しい人たちは盛り上がりを見せています。 ですが、そうでない人たちにとっては何が凄いのかがよくわからないでしょうし、パッケージ以外はただの古臭いゲームと目に映っているかもしれません。
そこで、本記事ではキラキラスターナイトDXが一体全体どう凄いのかを、ファミコンをはじめとするレトロゲームに詳しくない方々向けにざっくり説明します。
PV
まずはキラキラスターナイトDXがどういうゲームなのかを知るために、公式PVを見てみましょう。
ゲームとしては画面上を飛び交う星を集めるのが目的のようです。
キラキラスターナイトDXが凄い理由
2016年にファミコンでゲームを出している
キラキラスターナイトDXはファミコン風のゲームではなくファミコンのゲームです。 つまり、実機のファミコンで動作するファミコン用のカセットとして販売されるのです。 この時代にファミコン向けにゲームを販売するという情熱に脱帽します。
これからは「最後に発売されたファミコンのゲームは?」というクイズには「キラキラスターナイトDX」と答えてやりましょう。
スタッフが豪華
キラキラスターナイトDXの制作スタッフにはファミコン時代を支えたグラフィッカーや作曲家が名を連ねています。 さらに作曲家の中には、現役でチップチューン(レトロゲーム風の音楽)を追求している人たちもいるみたいです。
こうしたスタッフ陣の力添えで、キラキラスターナイトDXはハイクオリティーなファミコン用ゲームとなったのです。
ファミコンの限界を超えている
キラキラスターナイトDXはファミコン用ゲームなので、当然ながらファミコンのハードウェア的な制約に縛られます。 このため、いくらゲームでリアルなグラフィックが実現可能な現代であろうと、ファミコン用にゲームを作るとなればレトロな風合いの画面とピコピコした音楽にならざるをえないのです。
ですが、キラキラスターナイトDXはそういった制約を感じさせないゲームに仕上がっています。
グラフィック
ファミコンって無限に色を使えるわけじゃないんです。 1画面に使える色数は25色までという今のゲーム機では考えられない厳しい制限があったのです。
そのために、昔のファミコンのゲームは単純な配色にならざるを得なかったのです。
でも、キラキラスターナイトDXではそういった制限を感じさせないカラフルな画面を実現しています。 これこそファミコンを知り尽くした職人芸の賜物です。
ゲームの動作
PVを見る限り、画面を複雑に飛び交う無数の星や自機の動きは、往年のファミコンゲームのものとは一味違うものを感じます。 しかも、それらが処理落ちせずに滑らかに動いているというのもポイントです。
また、PVでは3Dっぽい動きをしている部分もありましたが、ファミコンでは当然3Dなんて扱えませんので、ファミコンでも3Dっぽく見えるようなテクニックが取り入れられているのでしょう。
音楽
キラキラスターナイトDXは音楽も凄い! グラフィックと同様、ファミコンには音楽を奏でる上での制約事項もあります。 ファミコンが同時に発音できるのは4音、そのうち1音は効果音用に確保しなければならないため、実質3音しか使えません。
以前にもファミコン離れしたファミコンゲームの音楽としてシルバーサーファーを取り上げましたが、こちらは楽器演奏で奏でられるような音楽をファミコンで再現しようとしたアプローチで作られていると思われます。
一方のキラキラスターナイトDXの音楽はファミコン音源の持ち味を最大限に引き出すようなものになっています。 キラキラスターナイトDXの音楽はファミコンが誕生して30年以上経ている2016年だからこそ出せる、ファミコン音源への情熱が織りなす技だと思います。
2016年におけるファミコンのあり方を示したゲーム
キラキラスターナイトDXは決して懐古趣味のレトロゲームとして作られたものではありません。 間違いなく2016年におけるファミコン用ゲームです。
これまでのゲームに関する技術の進歩とファミコンへの愛の結晶であり、2016年でなけれは生まれることのなかったゲームだと思います。 たとえ古く制限の多い環境であったとしても、それに甘んずることなく制約の中でいかに表現力を高めるかを追求した結果生み出されたのがキラキラスターナイトDXです。 いや、むしろ厳しい制約の中でいかにものづくりするかを楽しんで作られたのかもしれませんね。
そういったことを念頭に置きながらキラキラスターナイトDXを眺めてみると、新しい気づきがあって面白いでしょう。
ファミコンには互換機もあるよ
さて、キラキラスターナイトDXを遊ぶにはファミコンが必要になりますが、2016年現在ではファミコン本体を手に入れることはもちろん、ファミコンをディスプレイに接続したりメンテナンスしたりするのも一苦労です。
でもご安心を。ファミコンの互換機があります。 互換機なら最近のディスプレイにも対応しているので、特に対策しなくてもケーブルを繋ぐだけで遊ぶことができます。