進撃の巨人の映画がめっさ叩かれている。
原作設定を改変しただとか、CGがださいとか、製作陣が気に入らないだとか、叩く理由は人それぞれだが、叩かずに入られない叩くことが生きがいの人たちのおもちゃになっている。
製作陣も製作陣で、彼らに反論することで火に油を注いでいる。
もはや、叩きたいがために映画を見に行ってから叩く人までいる始末だ。
進撃の巨人の映画は一見散々な結果になったように見えるが、今の世においてはこの状況を「大ヒット」と見るほうが正しそうだ。
進撃の巨人は成功した
いいものを作れば勝手にバズが起こってくれるわけではない。
仮に勝手にバズが起こったとしても、それは今日明日で起こるものではない。
個人の活動だったら地道に認められるというのもアリだが、商業では短期間のうちに金を回収できなければ信用を失ってしまう。
話題になるということは大変なことだ。では、短期間で話題になるためにはどうするか。
映画館を押さえ、各所に広告をうち、話題になりそうな俳優陣を揃え、その上で「いい作品」を作る。
「いい作品」にはハイクオリティはもちろん、初めて作品に触れた人でも楽しめて、原作ファンも納得できるというものが求められる。
そして、ダメ押しとばかりにネット上で話題になるためにスタッフが炎上する。
この結果、進撃の巨人の映画は成功した。
出演者はもちろん、監督や脚本などのスタッフもこの件で知名度を得たことだろう。
話題になっている映画だし見てみようとする人も増えることだろう。
なにより進撃の巨人という作品自体が、一部に熱狂的なファンがいたという状態から情報に疎い人の耳にも届くぐらいにメジャーにはなった。
知られていない = 存在していない
進撃の巨人は大ヒットし、話題の映画になった。
方法がどうであれ話題になれたら勝ち、そして勝てば官軍なのだ。
皆の話題に出る映画がある一方、ひっそりと公開しひっそりと終了する映画もある。
そういう映画は上映する映画館も限られているので、地方ではポスターですらまずお目にかかることはない。
さらに一日の上映回数も少なく、客入りの少ない時間に1度上映されるぐらいだろう。
こういう映画はサブカル系のブログに感想が載れば御の字、ローカルなコミュニティ中で評価されればヒットと言えるだろう。
知られていないということは情報発信者の死と同義だ。
しかも、皆に看取られての死だとか誰かのために華々しく散るとかそういうのではなく、寂れたアパートの隅でひっそりと死ぬような寂しいものだ。
このブログにしても、はてなの新着記事一覧に表示されているうちしか陽の光を浴びない。
よって、有名ブログのように数万PV/日のアクセスが有るわけがなく、新着記事一覧から飛んできた数人ばかしのアクセスが有るだけだ。
この記事もまた、新着記事をチェックする奇特な人たちの目に触れたあとは闇に葬られる運命だろう。
このブログにも早いとこバズが訪れないものだろうか。
もし3ヶ月ほど経っても今とそう変わりなかったら、ひっそり消えていることだろう。

クチコミはこうしてつくられる―おもしろさが伝染するバズ・マーケティング
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